
Autel Roboticsは、同社の代表的なコンシューマードローンシリーズであるEVO NanoおよびEVO Liteの販売終了を正式に発表しました。両シリーズのグローバルでの販売およびマーケティングは2025年7月18日をもって終了しました。現在、公式ストアには数量限定で「EVO Lite+ Standard Bundle」が残っていますが、新規生産や流通は行われません。
今回の販売終了は、EVO Lite Enterpriseシリーズなど、エンタープライズ製品には影響しません。Enterprise版では、サーマルイメージング、強化されたAI機能、拡張伝送機能などが追加されており、公共安全や産業用途向けに特化しています。
この決定は、Autelがエンタープライズ向けソリューションへ戦略的にシフトする一環であり、同社が説明する「製品ライフサイクルの最適化」を通じて、安定性、競争力、そして専門市場での応用力を高める取り組みの一部とされています。
販売は終了しましたが、既存ユーザー向けのサポートは2030年7月18日まで継続されます。この5年間、ユーザーは以下のサービスを受けられます:
- ファームウェアアップデート
- 技術サポート
- 修理サービス
この期間を過ぎると、規制や安全性に基づく特別な理由を除き、アップデートやサポートは終了します。ユーザーは、バッテリー、プロペラ、充電器などの重要アクセサリーを確保しておくことが推奨されます。今後これらの入手性が低下する可能性があるためです。
製品概要
EVO Nano / Nano+
重量わずか249gの超小型ドローンで、Nanoは1/2インチセンサー、Nano+はより大きな1/1.28インチCMOSセンサーを搭載し、48MP写真および4K/30fps動画の撮影が可能でした。3軸ジンバルによる安定化、3方向障害物回避、最大28分間の飛行時間を備え、初心者や旅行愛好家に特に人気がありました。
EVO Lite / Lite+
より上級ユーザー向けに設計されたLiteシリーズは、重量約835gの大型ボディと高性能な撮影機能を搭載していました。特にEVO Lite+は1インチCMOSセンサー、可変絞り(f/2.8~f/11)、専用のナイトモードを備え、最大40分の飛行時間を実現。当時のクラスで最長クラスの持続性能を誇りました。
これらのモデルは、カジュアルな飛行とセミプロの空撮の間を埋める存在として、多くのホビー愛好家やコンテンツクリエイターに支持されました。
現在の所有者への要点
- 販売は2025年7月18日に終了、在庫のみ残存。
- サポートは2030年7月18日まで継続(ファームウェア更新・修理含む)。
- 部品・アクセサリーは現時点で入手可能だが、今後入手困難になる可能性あり。
- エンタープライズ製品は引き続き現行サポート対象。
サポートを受けるには、Autelのホットライン (844) 692-8835 または公式サービスポータルへ問い合わせるよう案内されています。