現在ベータ版が公開されており、この秋に正式リリース予定のiPadOS 26では、AppleがiPadをタブレットとデスクトップのハイブリッドへとさらに進化させています。このアップデートにより、iPadの体験はmacOSに驚くほど似たものとなりながらも、タッチ操作を中心とした設計を損なうことはありません。以下は、iPadOS 26がこれまでで最も「Macらしい」iPad体験となることを示す8つの注目機能です。
1. メニューバー
macOSスタイルの動的メニューバーが、新たにアプリ内で表示されるようになりました。画面上部からスワイプすると、アクティブなアプリに「ファイル」「編集」「表示」「ウインドウ」「ヘルプ」などのオプションが現れ、アプリごとの文脈に応じたメニューが表示されます。たとえばSafariでは、「ブックマーク」や「履歴」メニューが含まれます。
2. ウインドウ表示のアプリ
「ウインドウ表示モード」が「設定 ➝ マルチタスクとジェスチャ」に新たに追加され、複数のアプリウインドウを自由に配置・サイズ変更・重ね合わせできるようになります。これはmacOSのウインドウ管理に似た操作です。コントロールセンターからもこのモードを有効にできます。
- ウインドウは右下隅からサイズ変更可能。
- 画面端にドラッグすれば画面の半分にスナップ。
- ホーム画面をタップすれば現在のレイアウトがリセットされ、新たなアプリを起動可能。
3. 信号機風のウインドウコントロール
すべてのアプリウインドウの左上には、macOSでおなじみの信号機ボタン（赤・黄・緑）が表示されます。タップすると「閉じる（赤）」「最小化（黄）」「全画面表示（緑）」に対応。長押しすることで、「移動とサイズ変更」「画面いっぱいに配置」「新しいウインドウを開く」といった追加オプションも選べます（アプリが対応している場合）。
4. App Exposé（アプリ・エクスポゼ）
ウインドウ表示モードにおけるマルチタスク機能の強化として、「App Exposé」インターフェースが登場。画面下部から上にスワイプすると、現在のスペースで開いているすべてのアプリが一覧表示されます。他のスペースやフルスクリーンのアプリにもスクロールでアクセス可能です。
5. プレビューアプリ
macOSでおなじみの「プレビュー」アプリが、iPadにも登場。さまざまなファイル形式の閲覧、編集、Apple Pencilによる注釈が可能です。インターフェースは「ファイル」アプリに似ており、書類のスキャン機能や、最近使ったファイル・共有ファイルへのアクセスも可能です。
6. Mac風カーソル
Magic KeyboardのトラックパッドやBluetoothマウスを使用する場合、カーソルがMac風に変わります。これまでの円形ではなく、Macと同じポインタが表示され、ポインタを振ると一時的に大きくなって見つけやすくなります（macOSと同様の挙動）。
7. 高度なファイル管理
「ファイル」アプリに以下の新機能が追加されました：
- 列のサイズ調整やフォルダーの折りたたみが可能なリスト表示。
- フォルダーに色・アイコン・絵文字などを割り当ててカスタマイズ（デバイス間で同期）。
- 「このアプリで開く…」メニューから、特定ファイル形式のデフォルトアプリを設定可能。
- 「情報を見る」パネルの再設計で、ファイルの関連付けも変更可能。
8. Dockへのフォルダー追加
「ファイル」アプリのフォルダーをDockに追加できるようになりました。長押しでDockにドラッグすると、Dock内に表示され、さらに長押しでグリッド表示・ファン表示・並び替えオプションなどが表示されます。
また、Dockは最大23個のアイコンまで配置可能になり、「マルチタスクとジェスチャ」設定により、自動表示／非表示を切り替えるオプションも追加されました。これはmacOSの挙動に合わせたものです。
